縄文時代は何年前?約13,000年~2,500年前。竪穴住居は平安まで続いた

Thu, Oct 1, 2020

ライター:平田提

歴史 日本史学び直し 縄文時代
縄文時代は何年前?約13,000年~2,500年前。竪穴住居は平安まで続いた

縄文時代は今から何年前の文化かというと、約13,000年前~約2500年前とされています。紀元前4世紀ごろに、稲作を中心とした次の弥生時代が始まったとされていますが、その前の縄文時代は約1万年も続いたんですね。

縄文時代は何年前?16,500年前という説も

「縄文時代は何年前から」「弥生時代は何年前から」には諸説あり、最近の「較正(こうせい)炭素年代法」によると以下の説が有力です。

  • 縄文時代=約16,500年前
  • 弥生時代=約2,800年前

較正炭素年代法とは、以下の2つを組み合わせた年代測定法。

「年輪年代法」樹木の年輪の幅の変化を利用する年代測定法。 「炭素14年代法」死んだ生物遺体から一定の割合で減少する放射性炭素14の残存量による年代測定法。

欧米の研究者の間では較正炭素年代法は一般的ですが、日本では認めない研修者もいるため、縄文時代が13,000年前~2,500年前というのは炭素14年代法のみによるものです。

私たち現生人類と同じ「新人」が登場したのは約20万年前で、その頃は長い氷河期でした。ただ縄文時代が始まった1万数千年前には氷河期が終わり、現在に近い自然環境になったようです。氷河期の頃はアジア大陸と地続きだった日本列島は、氷が溶けて水面が上がったこの頃に大陸から切り離されたと考えられます。

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縄文時代は新石器時代。ただ家畜・農耕はほぼなかった?

温暖な自然環境の中で大型の哺乳類は絶滅、イノシシ・シカ・ウサギなど小型動物が増えました。それに合わせるように縄文時代の人々の生活も変化していきました。 それまではナウマンゾウやマンモスを倒すため、石槍(いしやり)を投げて狩りをしていたのが、中・小型動物を射るために弓矢などを用いるようになりました。

縄文時代は新石器時代。ただ家畜・農耕はほぼなかった?

また海面が上昇し、日本列島は入り江が多くなったため、動物の骨や角を削った釣針・やすなどの骨角器(こっかくき)を使って魚介類を獲っていた生活が「貝塚」などから分かります。さらに丸木舟(まるきぶね)に乗った網などの漁もしていました。

※貝塚……当時の人々が食べた貝の貝殻などを捨てたものが堆積してできた遺跡。1877年にアメリカ人のモースが東京で発見した大森貝塚が有名。

石槍などは石を打ちかいてつくる打製(だせい)石器と呼ばれ、打製石器だけを使っていた時代を旧石器時代と呼びます。 一方で、石を磨いてより鋭利にした磨製石器を用いる時代が新石器時代。縄文時代は新石器時代に位置づけられています。

  • 旧石器時代……打製石器のみ。土器の制作や家畜の飼育はなく、狩猟・漁労・採集文化が主。
  • 新石器時代……磨製石器も用いる。土器の制作を行う。ヨーロッパ・中国などの新石器文化は家畜の飼育、農耕も行っていたが、日本の縄文時代は狩猟採集文化にとどまる。

縄文時代の食生活と土器。イモ類・一部穀物の栽培をしていた?

温暖な気候により東日本はブナやナラなどの落葉広葉樹林が、西日本にはシイなどの照葉樹林が広がりました。 シイノミ・クルミ・トチ・ドングリなどの木の実の採取だけでなく、ヤマイモ・サトイモ・ナガイモなどの栽培も行われた可能性があります。一部ではコメ・ムギ・アワ・ヒエの栽培の可能性も指摘されています。

トチ・ドングリ・ワラビ・クズ・カシなどは水に晒したり、土器で煮てアク抜きする文化もすでにあったようです。 食べ物を煮るために使ったとされているのが縄文土器。表面を平らにするために縄を転がしてできた文様(もんよう)が「縄文」の由来になっています。低温で焼かれた厚手で黒い褐色のものが多くあります。

縄文時代の住居。竪穴住居は平安時代まで続いた?

縄文時代の住居。竪穴住居は平安時代まで続いた?

縄文時代の人々は竪穴(たてあな)住居に住んでいたとされています。竪穴住居とは、地面から50~60センチメートルほど掘った土の上に植物を編んでつくった屋根を乗せた住居のこと。中央には火をくべて調理をし暖を取る炉(ろ)がありました。 熊谷(くまがや)の宮下遺跡など、平安時代ぐらいまで一部の庶民は竪穴住居で暮らしていたことが分かっています。

縄文時代の住居。竪穴住居は平安時代まで続いた?

竪穴住居は広場を囲んで輪のようにつくられることが多く、飲料水の確保のために水辺に近く日当たりのよい台地がよく選ばれました。青森県・三内丸山遺跡では、集合住居と見られるかなり大型の竪穴住居の柱の跡が見つかっています。

縄文時代の文化。屈葬・抜歯・アニミズムの信仰と統制

竪穴住居だけでなく、縄文時代の墓地も遺跡から見つかっています。死者の四肢を折り曲げる「屈葬(くっそう)」が一般的で、これは死者の霊が活動することを防ぐためと考えられています。

縄文時代の人々はあらゆる自然物に霊が宿るとする「アニミズム(精霊崇拝)」をしていたようで、呪術・まじないによって災いを避ける風習があったようです。呪術に用いられたとされる土偶は女性をかたどったものが多く、男性器を象徴する「石棒(せきぼう)」なども見つかっています。 この頃は犬歯・門歯を左右対称に抜く「抜歯(ばっし)」の文化があったようで、成人の通過儀礼でなかったかとされています。すでに縄文時代のコミュニティには上下関係があり、中心人物による統制がなされていた可能性があります。

今回の歴史を学べるフィクション:漫画『大長編ドラえもん のび太の日本誕生』

舞台は7万年前の日本(旧石器時代)。のび太たちはママに怒られ、みんなで盛大な家出をしようと誰も住んでいない頃の日本にやってきます。そこで偶然出会ったククルという少年は当時の中国の生まれ。彼を故郷に戻すため、ドラえもんたちは冒険をします。『のび太の日本誕生』の中には、当時は海面が下がっていて大陸と地つなぎだった話が出てくるので、どうやって日本人のルーツになった人たちが日本列島に来たのか想像するのに役立つ作品です。

podcastでは対話形式で最古の人類について楽しく話しています。こちらもぜひ。 (※音声では縄文時代の開始を約12,000年前と述べていますので上記の点、ご留意ください)

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参考文献

  • 『改訂版 詳説世界史B』大村靖ニ・岸本美緒・小松久男(山川出版社)
  • 『改訂版 詳説日本史B』笹山晴生・佐藤信・五味文彦・高杢利彦(山川出版社)
  • 『もういちど読む 山川日本史』五味文彦・鳥海靖 編(山川出版社) ほか

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